
〜ストーリー〜
100万年前の氷で覆われた南極大陸。胸を黄金色に輝かせ、ペタッ、ペタッと2本足で数千の皇帝ペンギンが行進してくる。身長120センチと最大のペンギンで、どこか人間にも似た、ユーモラスな皇帝ペンギン。ある日、一組の皇帝ペンギンの夫妻が一つの卵を産んだ。卵をあたためる父ペンギンは、寒さの中、仲間と円陣を組んで暖め合い、120日間も何も食べずに必死に卵を守る。一方母ペンギンは産卵で体重の1/5を減らしてまでも、もうじき生まれてくるヒナのため命がけでエサをとりに100km先の海へと旅立つ。再び家族と会えることを信じて…。皇帝ペンギンの子育ての模様を描いたドキュメンタリー映画で、大人の皇帝ペンギンが海から南極大陸に上がり、何ヶ月もかけて産卵場所であるオアモックへと行進し、そこで求愛し卵を産んで何ヶ月も真冬の厳しい寒さに耐えながら温める…。
そして生まれた子供たちが成長していく一連の繁殖サイクルが、その場その場の状況をペンギンが説明しているように語られるナレーションと美しい南極大陸の景色をバックに収められていました。
最初の登場シーンからピョコピョコと歩き出す皇帝ペンギンの姿は愛らしく、生後間もない子供たちはふわふわの羽毛に包まれていて、これまたかわいい姿をスクリーンに見せてくれ、ペンギン好きにはたまらない映画でした。
子供向けにふさわしく、食う食われるといった残酷なシーンは排除され、前面にペンギンのかわいらしさが押し出されていて、家族向けの映画としては最適な作りになっていました。
その中でも、真冬の厳しさに耐えられずに息絶えていく子ペンギンや、天敵であるオオフルマカモメやアザラシの犠牲になる自然界で生きていくことの厳しさを伝える場面が描かれていました。
ただ残念なことに、ナショナル・ジオグラフィックの映像と比較すると若干見劣りする部分もあり、宣伝で言うほど感動して涙を流す場面もありませんでしたが、単にペンギンのかわいらしさを伝えて製作者の自己満足で終わる映像ではなく、しっかりと繁殖と子育ての実態を教えてくれる映画だったことは素晴らしいと思います。
今回、この映画を観るまでは知らなかった“ペンギンが群れで寄り添って冬を乗り切る”場面では、きちんと外側のペンギンと内側のペンギンが入れ替わって寒さをしのぐことや、卵が真冬では外気にさらされた状態ではほんの数秒で死んでしまうことなど、ペンギンの知られざる一面を学ぶことができました。
パンフレットも合わせて読むと非常に知識が深まりました。
それにしても、激しいブリザードの中を耐える皇帝ペンギンたちをどのように撮影したのか、非常に興味深いですね。
Tomo


